インフルエンザの季節になると、加湿、加湿と言われ、テレビでも加湿器のCMがいっぱい流れます。モノ・グッズ系雑誌でも特集されたりしてますね。
加湿器を買おうとしてる方、『加湿するとインフルエンザウィルスを不活化できる』と思ってませんか?実は加湿器に期待する効果はそこじゃないんです。
インフルエンザ 予防のために加湿する上で知っておきたい加湿の効果と、加湿器の使い方を紹介します。
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インフルエンザに加湿が効果のある理由
まず知っておきたいのが、インフルエンザはウィルスで、細菌ではないということ。
ウィルスは生きた細胞の中でしか増殖できません。一方細菌は、水分と糖などの栄養分があれば生きた細胞が無くても増殖できます。
インフルエンザウィルスは、人間の喉などの粘膜に付着して始めて増殖します。空気中で勝手に増えるなんてことは無いわけです。
ですから、インフルエンザを予防するには↓この2点のアプローチがあります。
- 空気中のインフルエンザウィルスを減らす。
- 喉などの細胞にインフルエンザウィルスを侵入させない。
インフルエンザへの加湿器の効果
加湿することで、空気中に見えない水分の粒がいっぱい出来ますので、これが障害物になって、咳やくしゃみで飛び出したウィルス付きの飛沫が遠くまで飛べなくなります。
乾燥してると障害物がないので遠くまで飛ぶことができます。
同じ理由で、乾燥してるとプカプカ漂っていられるウィルスが、湿度が高いと空気中の水分にくっついて落ちてしまいます。
以上の理由で、空気中のインフルエンザウィルスを減らすことができます。
もう一つ加湿には、喉の細胞にウィルスが侵入するのを防ぐ効果もあります。
乾燥していると、喉がヒリヒリしたり違和感を感じたりしますよね?
実はこの状態は、喉の粘膜が荒れてしまっている状態です。荒れていると、ウィルスの細胞への侵入を防げません。湿度が適切で、粘膜が正常な状態なら、細胞への侵入を防いで適切に排出してくれます。
以上の理由で、喉などの細胞にインフルエンザウィルスを侵入させないようにできます。
インフルエンザ 予防のための加湿器の使い方
インフルエンザ 予防に効果的な湿度は、50〜60%です。
比較的狭い事務室や家なら、加湿器で何とかなる湿度ですが、広いオフィスではどうしようもありません。エアコンでの暖房だと、湿度は20〜30%まで下がってしまいます。
その場合、小さな超音加湿器などをデスク近くに置くのが良いです。
ただ、蒸気やミストを直接顔に向けるのはどうかと思います。自分の周り一帯を加湿するような感じで置いてみてください。
なぜかというと、加湿器とは言え、自分の喉に向けて直接的に気流を作るというのは、近くにウィルスがあれば、それを集めて口の中に投げ込んでるようなものです。
置き方を工夫してみてください。
喉を乾燥させないという意味では、マスクが一番効果的です。ウィルスの侵入も減らせるし、喉も乾燥させません。それと、定期的にお茶や水を飲むのも有効です。
喉に付いてるウィルスを胃に流し込めば、強力な胃酸でやっつけられます。
加湿器だけと思わずに、いろいろ合わせ技で予防しましょう!